恥の多い生涯を送って来ました。

生き辛い私が日々感じることを残していきたいと思います。

私の望むライフスタイル

正直ちょっともう辛い。

じゃあ、どうする?

 

拝啓、恵子ちゃん。

寝ぼけていたのは僕です。

ある日の夕食時、共に食卓を囲む女に「お前は最近全然家事をやらないな」と言われてカッとなり、「何を?」と口答えをしたんだけど、その後が続きませんでした。それはつまり、それ以上言い返す言葉が無かったわけで。

冷静に考えられる今、当時を振り返ってみると女の言い分がぐうの音も出ないほど正論で、図星だったから僕は腹を立てたわけで、あれは未熟でした。確かに最近の僕は同棲する女が家の事を全てやってくれていることを良いことに遊ぶ事ばかりを考えて、乱れた生活ぶりでした。いつからか明日目が覚めなくても後悔の無いように、と何処か投げやりで、酒をしこたま飲んで寝落ちする日々を繰り返し、そのうちに朝の目覚めは遅くなっていきました。同時にモーニングルーティンであった坐禅と作務は抜け落ちてしまい、その代わりに「これが悟りへの道をゆく者の姿なのか?」とか、「そもそも悟りって何だよ」などと布団の中で延々と独り禅問答を繰り返しているのでした。

然し、僕は女が何気なく放った一言をきっかけにようやく今目が覚めました。

僕は手軽に手に入る快楽ばかりを求めて、それらに依存し、怠惰に振り切れていました。然し、それは僕が望む生活ではありません。僕が望むのは規則正しい丁寧な暮らしであり、時間にゆとりのある暮らしです。布団から抜け出せないままいよいよ出勤の時が迫り、慌てて一日の活動を開始しているようでは心の平静は保てません。

それに気づいた今、またここからリスタートを図りたいと切に願いました。然し、一度堕落の味をしめた身体はおいそれと動かず、僕は羽をむしられた蝶のように呆然と六畳間の天井を見つめることしかできないのでした。僕は穏やかに生きたい。当たり前が続く事に感謝したい。縁あって越してきた海梨県での新たな日常を愛したい。ただそれだけなんです。然し、それだけのことが、今の僕には難しいみたいなんだ。

 

君は嘘の糸張りめぐらし

小さな世界 全てだと思ってた

近づくものは なんでも傷つけて

君は空が四角いと思ってた

これが全て どうせこんなもんだろう?

君は言った それも嘘さ

ケバケバしい君の模様が寂しそうで

極楽鳥が珍しく話しかけた

蝶の羽いただいて こっち来いよ

向こうでは思い通りさ

ピンクスパイダー 行きたいなぁ

ピンクスパイダー 翼が欲しい

捕らえた蝶の命乞い聞かず 君は空を睨む

傷つけたのは憎いからじゃない

僕には羽が無く あの空が高すぎたから

私の翼を使うがいいわ、スパイダー。

飛び続けるつらさも知らないあなたも、

いつか気が付くことでしょう。

自分が誰かの手の中でしか飛んでいなかった事に。

そして、それを自由なんて呼んでいた事にも。

借り物の翼では うまく飛べず

まっさかさま 墜落してゆく

ピンクスパイダー もうダメだ

ピンクスパイダー 空は見えるのに

ピンクスパイダー 失敗だぁ

ピンクスパイダー 翼が欲しい

わずかに見えた あの空の向こう

鳥達は南へ

もう一度飛ぼう この糸切り裂き

自らのジェットで

あの雲が通り過ぎたら

ピンクスパイダー 空は呼んでいる

ピンクスパイダー ピンクスパイダー

桃色のくもが 空を流れる