恥の多い生涯を送って来ました。

生き辛い私が日々感じることを残していきたいと思います。

りらくる

拝啓、恵子ちゃん。

曇天の休日、気分転換にフラッとマッサージ屋さんに行ってきました。

ヒーリングミュージックが流れる薄暗く落ち着いた雰囲気の店内。出迎えてくれたセラピストは百戦錬磨のベテランのようで、挨拶もほどほどに「介護の仕事をなさっているんですか。身体を使う仕事だから大変ですよね」と初対面にも関わらず果敢に僕の心に寄り添う事を試み始めました。おかげですっかり気を許した僕はマッサージに関するセラピストのうんちく話が一段落した頃に「どうですか?僕、凝ってますか?」と何となしに聞いてみたんだけど「お世辞にも柔らかいとは言えないですね、どちらかというと田山花袋です」との返答がありました。

嘘です。恵子ちゃん、僕は今嘘をつきました。ごめんなさい。

本当は田山花袋だなんて安直なギャグをセラピストは披露していません。田山花袋は僕の脳内に浮かんだ寒いセンスなわけで、僕の脳が田山花袋です。ごめんなさい。

でも脳と共に身体も凝っていたことは本当です。「定期的に通った方がいいですよ」とセラピストに勧められて軽くショックを受けました。というのも僕は自宅でマッサージ機を背中に当てているし、フィットネスジムではストレッチも行っている。それに高頻度でサウナにも通っているんだから体内の血の巡りは悪くはないと思い込んでいたわけで。

しかし、事実は事実。他者からの評価を受け、セルフケアでは間に合っていない事に気づくことができて良かったです。3800円のサービス料金は決して安くはないけど、欲しいところを的確に突いてくれるのは有人対応だからこそ為せる技だと思ったし、なにより人の手の温もりにより己の体内でオキシトシンが分泌されていることも実感できました。それは決して機械のマッサージチェアでは癒せない心のケアです。

だから僕は身体をいたわるために今後はリラクゼーションにもお金を投資していこうと思った今日この頃でした。