前から予定していたばあちゃん家へ遊びに行く予定は突如としてばあちゃんのお見舞いへ変更となった。
出発数日前、前乗りしていた親父からばあちゃんの調子が思わしくないという連絡先が入った。胸水が溜まっているだの、肺に影が写っているだの職場で散々聞いてきた私はもう完全に感覚が麻痺してしまっていて、おそらくもうばあちゃんの命が長くないことは悲しい事実のはずなのに冷徹に受け止める自分がそこにはいた。
今、順調に新潟へ向かっている。新幹線は非日常を味わえていいなと、そんな思いも束の間、新潟に着けば治療方針を決めた父と祖母が待っていて、そこで私は介護医療について根掘り葉掘り聞かれるのだろうなと思うと憂鬱で、水族館へ行く予定もバスセンターのカレーを食う予定もピンとこないのであった。