恥の多い生涯を送って来ました。

生き辛い私が日々感じることを残していきたいと思います。

鏡と向き合う女の子

列車内、向かいの席に座る女の子がスマートフォンに映る自分の前髪を、列車が揺れるたびに微調整しています。私には整髪の実施前と実施後の違いがよく分からなかったのですが、彼女は彼女なりに自分の最高のパフォーマンスを維持することに努めているのでしょう。私は車窓から景色を眺めていたのですが、視界の片隅でいちいち頭髪に手をやる女の子が嫌に気になるのでした。

かくいう私は坊主頭に眼鏡という、まるで俗世から離れた格好をしております。人よりも己と向き合う時間は長そうですが、鏡と向き合う時間は短いかもしれません。それだけ外面より内面に重きを置いた人生と言えそうです。そこに至るまでは紆余曲折ありましたが、外面には活路を見出せない先天的な理由があったように思います。

とはいえ、悲観することはありません。例えば富士山の登山ルートも複数ありますが、全てが頂上まで続いています。私は賑やかな定番ルートを選ばずに、あえて人気の少ない獣道を選んだだけに過ぎません。これが私の活きる道です。