恥の多い生涯を送って来ました。

生き辛い私が日々感じることを残していきたいと思います。

随筆 愚痴吐きは状況説明が上手い

自分が置かれた当時の状況を説明し、相手に共感してもらわなくては愚痴を吐く意味が無い。だから彼らは状況説明が上手い。あらかじめ台本を作製し、実際に声を出して練習してから本番に臨んでいるのではないかと思うほどに。

対照的に私は下手くそ。それはこれまで愚痴を吐いて来なかったことに起因する。そしてこれからも鬱憤が溜まれば自分の中で噛み砕いていくつもりなので下手くそのままである。

また、愚痴を吐かない自分が利口で、愚痴吐きを愚かだとする考えはない。それどころか、自分の鬱憤を解消する術を知っている彼らの方が利口とさえ考えている。そして、彼らに鬱憤を溜めさせているのはこの生き辛い世界のせいかもしれないし、ウジウジしていて、煮え切らない私のような人間のせいかもしれないのである。然し、悲観することはない。愚痴を吐くには必ず相手が必要であり、その役割を私は立派に勤め上げているではないか。

つまり、私は何が言いたいのかというと、人それぞれ得意なことが違うので、人と自分を比べて苦しむことはないということである。