恥の多い生涯を送って来ました。

生き辛い私が日々感じることを残していきたいと思います。

お互い様の精神

木造集合住宅において、規則正しいリズムで刻まれたビート音が下の階から聞こえて来る深夜1時。その音に注意深く耳を傾けてみると、スピーカーから音楽を流しているわけではなく、演者が実際に太鼓を叩いているようです。

以前の私であれば管理会社も通さずに「いま何時だと思っているんだこの野郎」と怒鳴り込みに行ったことでしょう。何故かというと、深夜の太鼓の達人は常識的におかしいからです。然し、世の中には世間の常識が通じない者がかなりの数、存在するのです。おそらく下の階の住人は世間の常識が通じない者であり、だからこそ深夜1時に太鼓を叩いているのであり、彼らの常識では深夜の太鼓の達人は迷惑行為に当たらないのです。育ての親も同じ考えだから注意されなかった、きっとそういう環境で生きてきたのでしょう。だから彼らに悪気は無いのです。それなのに私に怒鳴り込んで来られたら言い争いになる事は避けられません。お互いに自らがこれまで培ってきた常識の正しさを相手に押し付け合うからです。

私はもうそんなつまらない争い事はまっぴらごめんです。私がありのままを受け入れ、耳栓をして眠れば良いだけのことなのです。それに自分だって世間の常識から外れた生活を送っているのです。太鼓を叩き終わって程よい疲労感を覚えた彼らが寝静まる4時半に起床し、自らも物音を立てていることを忘れてはなりません。いつの日にもお互い様の精神を忘れてはなりません。

心穏やかに過ごすための智慧

木造集合住宅に住むうえでの心得